2022/11/02
電力系統に接続できる蓄電池は現在でも数種類あり、その中の代表的な種類が「リチウムイオン電池」になります。
蓄電池の材料の1つであるリチウムイオンとは、プラスかマイナスどちらかの電気を帯びることとなったげんしや、原子の集まりのことを言います。つまり、電子が過剰にあるか、または足りないかのいずれかの状態にあるということになります。リチウムは金属類の中では最も比重が軽い原子で、周囲との反応性も高く、空気に触れただけでも空気中の窒素と反応して窒素リチウムが生成されてしまいます。また、水とも簡単に反応して燃焼します。
リチウム電池のエネルギー密度は非常に高いことが明らかになっており、他のニッカド電池やニッケル水素電池などと密度を比べても倍ほどエネルギー密度があるということがわかっております。
また、リチウムイオン電池は電圧パワーが強いと言われております。リチウムイオン電池は、ニカド電池やニッケル水素電池のおよそ3倍の電圧を得られるという特徴がございます。つまり、直列接続して同じくらいの電圧を出そうとするとニカド電池やニッケル水素電池の約3分の1の本数で済むということになるようです。
最後に、リチウム電池は寿命が長いというメリットがございます。ニカド電池やニッケル水素電池にはメモリー効果があることにより、電池を使い切らないうちに何度も充電を繰り返すことによって、電池の最大容量が小さく記録されてしまいます。ですので、充放電を繰り返すうちに次第に劣化していくと言われております。リチウム電池にはこのメモリー効果がないので、他の電池と比べると寿命が長いと言われております。
以上がざっくりではございますが、リチウムイオン電池についてのご紹介でした。
2022/11/01
業務用蓄電池は太陽光発電などの自然エネルギーと併用して連携をしていくことで、省エネ効果が高い効果を得ることが期待できるかと思います。業務用蓄電池は平常時、日中に使用量が発電量を上回る場合は、蓄電池と太陽光発電の両方から放電することでピークカットを行い、蓄電池残量が設定値を切ると蓄電池からの放電を停止することになります。夜間は太陽光の発電がないので蓄電池から電力を供給することになるので、蓄電池を併用することで高い省エネ効果を期待することが可能です。
そんな業務用蓄電池として用いられる電池の種類は主に3種類ございます。
スマホやパソコンでもお馴染みですが、このリチウムイオン電池は最も普及している電池と言われております。材料としてはCo,Mn,Niなどを含むリチウム含有金属酸化物とグラファイトなどの炭素材、有機溶剤及びリチウム塩から構成されております。エネルギー密度が高く小型化ができることた、寿命が10年程度と比較的長時間の耐用年数を有しております。ただ、金属酸化物やリチウム塩などを使用する材料が高いので価格が高いことがございます。
充電して繰り返し使える二次電池としてお馴染みの電池です。材料は鉛、酸化鉛、希硫酸から構成されております。歴史も深いので、信頼性があることと安価であるメリットの反面、エネルギー密度が小さいので高重量化してしまうという面がございます。
人工衛星などの宇宙開発用途で開発された電池になります。現在はハイブリットカーなどの車載用途で使われております。材料としては、水酸化ニッケル、水素を含んだ水素吸蔵合金、濃アルカリ水溶液から構成されております。使用可能な温度範囲が広いメリットはございますが、寿命は5~7年と比較的寿命が短いことがデメリットになります。
以上、一部ではございますが蓄電池の種類についてご紹介しました。それぞれ違う特徴を持っておりますので設置予定地の状況などを確認した上で検討するのがベストと言えるかと思います。
2022/10/06
自家消費型太陽光発電の時代も本格的に始まってきており、企業の取り組みの1つとして検討されている方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?そして自家消費型に蓄電池を併用させることでメリットを得ることができるということはいろんなところで聞かれるかと思います。ですが、デメリットについてはあまり触れることがないかと思いますので、今回は自家消費型に蓄電池を併用させるデメリットについて考えそこから蓄電池を併用するかしないかをご判断いただけますと幸いです。それでは早速見ていきましょう。
蓄電池を設置するにはある程度のスペースが必要となります。産業用の場合は最低でも幅・奥行共に1メートル程度になることもございます。また、蓄電池を設置するだけで機能はしません。パワコンや制御盤など、何らかの設備や経路を導入しなければならない場合はこれらの場所も確保する必要がございます。ですので、導入する前に導入するために必要なスペースがあるかしっかり確認を取ってもらうようにしましょう。
蓄電池には耐用年数がありますので、基本的に使用回数を重ねるにつれて劣化していきます。そのため、一度導入した蓄電池を永久に使うということはできません。蓄電池は保証期間内であれば無償対応や交換ができる場合もあるところはあるようですが、保証期間が過ぎていれば買い直しとなりますので、その点は事前に確認しておくことをおすすめいたします。
以上のようなデメリットが考えられます。ですが、考え方を変えればこれらをしっかり対策・確認しておくことで、蓄電池を導入して問題のないところであるかどうかは確認できるかと思います。
ぜひ、導入を検討されている際は上記ご参考にされてみてください。
2022/10/05
太陽光発電も時代が移り「電気を売る時代」から「自分で消費する電気を作る」という時代へと変化しつつあります。そういった流れもあり、「自家消費型」の太陽光発電が近年注目されているということになります。そして、自家消費において注目されているのが「蓄電池」になります。そこで今回は自家消費型に蓄電池を併用させるメリットをご紹介いたします。
企業が自家消費型の太陽光発電に切り替える大きなメリットはなんといっても二酸化炭素削減により、脱炭素社会の実現に貢献できることになってきます。自家消費型にすることで、ESG対策やCSR活動にもなりますし、災害時に電源を確保することも可能です。そして蓄電池を併用させることで以下のようなメリットを生み出すことも可能です。
太陽光発電は基本的に夜間や雨の日曇りの日など光エネルギーが吸収できない期間は発電をすることができません。しかし、蓄電池と併用させておけば、発電できない状況においても貯めておいた電気エネルギーを活用することが可能です。
蓄電池には、自動制御ユニットというものが整備されておりますので、発電と消費のバランスは自動で調整してくれます。そのためデマンドコントロールが可能になり、電気料金を効率的に削減できる点が大きな魅力となります。この自動制御ユニットでデマンドコントロールを行えば、最大デマンド値を抑えることができるので、結果として電気料金の大幅な削減につなげることが可能です。
日本は災害が多いこともあり、災害時の電力確保は可能な限りしておきたいところになります。そこで、自家消費型太陽光発電と蓄電池を併用させておくことで、悪い環境であったとしても貯めておいた電気を非常用電源として使用することが可能になります。
このように自家消費型に蓄電池を併用させるメリットはさまざまございます。もし、設置をするご予算があれば蓄電池を併用することも考えてよろしいかと思います。
2022/10/04
日本では電力系統に連系された「系統用蓄電池」が普及するのではないかと言われております。蓄電池に関する法制度の整備が進んでおり、蓄電池を捉える事業者が出てくるようになりました。
2022年の電気事業法改正によって大型蓄電池を電力系統に直接連系する「系統用蓄電池」は電気事業法上の「発電事業」に位置付けられることになりました。また、蓄電池事業者から電力系統への接続を求めた場合、原則として接続可能とすることになりました。
系統用蓄電池とは、電力系統や再生可能エネルギー発電所などに接続する蓄電池を指し、電力系統の安定化のために運用されるものになります。これまで蓄電池は、需要地に繋いで電力需要に合わせて電力を貯めたり出したりすることが一般的ではあったのですが、これに対し、系統用蓄電池はネットワーク側に位置づけられ、電力の安定供給を目的に運用されるという特徴がございます。これにより、系統用蓄電池は天候などで発電出力が左右されやすい再エネの導入をサポートするという役割が期待されております。2021年に閣議決定された”第6次エネルギー基本計画”では、2030年に向けて再生可能エネルギーの導入を拡大するため「系統用蓄電池の電気事業法への位置付けの明確化」に取り組むという方針が示されておりました。
このように系統用蓄電池では、電気事業法の改正により大きく注目されてきている存在です。もし今後再エネ事業への取り組みを検討されている事業者様は系統用蓄電池を検討されてみるのも良いかと思います。
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